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    ボーディングスクール受験は何校受けるべきか|テン・スクールズ攻略と併願戦略を親目線で解説

    連載「ボーディングスクール受験、はじまりの1年半」第4回/全11回 ▶ 第1回から読む

    2021年6月29日 / 2026年5月更新

    「エクセターだけ受けて、ダメだったら諦める」

    長男・次男の受験準備を始めた頃、私はそう思っていました。たまたまNYのご近所に住んでいた米国在住歴の長い日本人夫婦に話したところ、間髪入れずに言われたんです。

    「そんなのあり得ないわ!エクセター、まあ落ちるから!!」

    このひと言が、我が家の受験戦略を変えました。

    結果から言うと、長男・次男はPhillips Exeter AcademyKent Schoolの2校を受験。Exeterは不合格、Kentに合格しました。三男のときは反省を活かして複数校受験し、テン・スクールズ2校を含む3校が不合格でしたが、Woodberry Forest Schoolをはじめ複数の合格をもらうことができました。

    「何校受けるべきか」という問いへの答えは、この経験を通じてハッキリしました。

    先に結論:最低5校、できれば8〜10校

    お急ぎの方のために、3人を受験させた親としての結論を先に書いておきます。

    • 最低5校、できれば8〜10校。Safety・Likely・Possible・Reach・Far Reach の5段階からバランスよく選ぶ
    • テン・スクールズだけを受けるのは戦略ではありません。合格率から見て「受かれば御の字」の学校群です
    • Safety校を必ず入れる。長男・次男は2校受験で、1校落ちています。もう1校も落ちていたら選択肢はゼロでした

    なぜこの結論になったのか、5段階の振り分け方も含めて以下で説明します。


    テン・スクールズとは何か

    アメリカのボーディングスクールには、頂点に位置する10校のグループがあります。それが「テン・スクールズ(The Ten Schools Admissions Organization)」です。

    学校名所在地
    Phillips Academy Andoverマサチューセッツ州
    Phillips Exeter Academyニューハンプシャー州
    Choate Rosemary Hallコネチカット州
    Deerfield Academyマサチューセッツ州
    The Loomis Chaffee Schoolコネチカット州
    The Hill Schoolペンシルバニア州
    The Hotchkiss Schoolコネチカット州
    The Lawrenceville Schoolニュージャージー州
    St. Paul’s Schoolニューハンプシャー州
    The Taft Schoolコネチカット州

    テン・スクールズの生徒は卒業後のほぼ全員がアイビーリーグ等の名門大学を目指す、まさにアメリカのエリート教育の頂点です。合格率は年々低下しており、近年は難関大学と同様に「受かれば御の字」のレベルになっていますw


    併願校の選び方:5段階の難易度分類

    ご近所の方に教えてもらった志望校の分類方法がこちらです。

    レベル意味目安校数
    Safetyほぼ確実に合格1〜2校
    Likelyまず大丈夫1〜2校
    Possible可能性が高い2〜3校
    Reach頑張れば届く2〜3校
    Far Reach挑戦1〜2校

    合計5〜10校を受験するのがアメリカのボーディングスクール受験の「当たり前」です。日本の大学受験と同じ発想ですね。


    我が家の実体験:長男・次男の失敗

    長男・次男の受験は2校のみでした。

    • Far Reach:Phillips Exeter Academy
    • Reach:Kent School

    結果はExeter不合格、Kent合格。ご近所の方の「双子両方合格させてあげる感じがKentらしい」というコメントが印象的でした。

    2校だけで済んだのはある意味ラッキーでした。ただ、もしKentも不合格だったら選択肢がゼロになっていたわけで、今思えば非常にリスクの高い受験戦略でしたw


    三男の受験:反省を活かした結果

    三男の受験では、長男・次男の反省を活かして複数校を受験しました。

    結果はテン・スクールズを含む3校が不合格でしたが、Woodberry Forestをはじめ複数校から合格をもらうことができました。選択肢が広がったことで、学校選びを戦略的に考えられるようになったんです。

    長男・次男の時と何が違ったか。それは「落ちることを前提に受験校を設計した」という点です。テン・スクールズへの挑戦は維持しつつ、SafetyやLikelyにあたる学校もきちんと受けた。これが正しい受験戦略だったと思います。


    何校受けるべきか:親としての結論

    3人を受験させた経験から言えることです。

    最低でも5校、できれば8〜10校受けるべきです。

    理由は3つあります。

    1. テン・スクールズは「受かれば御の字」

    合格率が年々低下しており、どれだけ優秀な生徒でも不合格になることがあります。テン・スクールズだけを受けるのは、最初から選択肢を捨てているようなものなんです。

    2. Safety校がないと本当に全滅する

    長男・次男の受験は結果的にうまくいきましたが、2校受験で全滅していた可能性は十分ありました。Safety・Likely校を必ず含めることが大事です。

    3. 複数合格があってこそ本当の選択ができる

    「合格した学校に行くしかない」ではなく、「複数の合格校の中から最も合う学校を選ぶ」のが理想です。三男はこの状況を作れたことで、最終的に納得のいく選択ができました。


    5段階に「どう振り分けるか」――ここが一番むずかしい

    表を見て「なるほど」と思っても、いざ具体的な学校名を当てはめようとすると手が止まります。我が家もそうでした。同じ学校が、お子さんによってReachにもFar Reachにもなるからです。

    振り分けの軸になるのは、結局のところお子さんのスコアと、その学校が求める水準との距離です。テン・スクールズならSSATで90パーセンタイル以上が一つの基準線になります。そこからどれだけ離れているかで、同じ学校の位置づけが変わります。

    ちなみに三男が進学した Woodberry Forest School は、テン・スクールズではありませんが進学実績の高い学校です。「テン・スクールズ以外は格下」ではまったくない、というのは声を大にして言いたいところです(Woodberry Forest School 完全ガイド)。

    校数を増やすと、何が増えるのか

    「8〜10校受けろ」と言うからには、その負担も正直に書いておきます。出願校が増えると、次のものが校数ぶん増えます。

    • エッセイ:共通フォームに加えて学校独自の設問があり、使い回しがきかない部分が残ります
    • インタビュー:オンラインでも1校ずつ。日程調整と時差の管理は親の仕事になります
    • 推薦状:同じ先生に何校分もお願いすることになります。早めに、まとめて依頼するのが礼儀でもあり実務でもあります
    • 出願料:校数ぶんかかります。金額は学校ごとに違うので、各校の出願ページで確認してください

    つまり校数を増やす判断は、そのまま秋から冬の親子のスケジュールを圧迫する判断でもあります。だからこそ、闇雲に増やすのではなく5段階で設計する意味があるわけです。

    出願そのものの流れは別記事にまとめています(出願の流れ・Common App登録からエッセイ・推薦状・課外活動リストの仕上げ方)。

    テン・スクールズを目指すなら

    テン・スクールズへの出願を考えているなら、以下の点を押さえてください。

    • SSATスコア:上位校ほど高スコアが必要。90パーセンタイル以上が目安
    • TOEFL:インターナショナル生は100点以上が現実的なライン
    • 課外活動:スポーツ・芸術・リーダーシップ経験が重視される
    • インタビュー:オンライン・現地訪問いずれも丁寧に準備する
    • リコメンデーションレター:担任・教科担当から実績ある推薦状を取る

    テン・スクールズは「受ける価値がある」学校群ですが、合格を前提に計画を立てるのは危険です。挑戦しながら、現実的な合格ラインの学校もしっかり準備する。それが3人を送り出した親としての結論です。


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    よくある質問

    Q. テン・スクールズとその他の名門校の違いは何ですか?

    テン・スクールズは歴史・規模・卒業生実績・Endowment(基金)の規模で頂点に立つ10校のグループです。ただし、テン・スクールズ以外にも優れたボーディングスクールは多く、Kent SchoolやWoodberry Forest Schoolのように高い進学実績を持つ学校がたくさんあります。

    Q. 何校受ければいいですか?

    5〜10校が目安です。Safety・Likely・Possible・Reach・Far Reachの5段階に分けて、バランスよく選ぶことが大切です。

    Q. テン・スクールズに合格するには何が必要ですか?

    SSATの高スコア(90パーセンタイル以上)、TOEFL100点以上(インターナショナル生)、充実した課外活動、しっかりしたインタビュー準備、強い推薦状が基本です。

    Q. 日本からテン・スクールズに合格した実績はありますか?

    あります。ただし年間の日本人合格者数は非常に少なく、競争は激しいです。

    連載「ボーディングスクール受験、はじまりの1年半」 第4回/全11回

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