今回は出願の2回目です。
前回は、出願から入学までの流れ、オンライン出願の具体的なやり方等が中心でしたが、今回は出願の締切期限(大体中2の1月15日)までに用意すればokな4つの書類について説明します。
SSAT、TOEFLのスコアレポート
SSAT
SSATのウェブサイトによれば、2021-2022年度のSSAT試験スケジュールは以下の通りとなっています(但し、予約が可能になるのは2021年8月1日以降とのことです)。
- 2021年10月16日(土)
- 2021年11月13日(土)
- 2021年12月11日(土)
- 2022年1月8日(土)
- 2022年2月26日(土)
- 2022年4月23日(土)
殆どの学校は出願締切期限が1月15日なので、出願期限までにスコアレポートが間に合うのは10月、11月、12月の3回分のみ、ということになります。
が、学校によっては締切期限以降のスコアレポート提出を受け付ける場合もあります。英語が母国語ではない日本人生徒にとっては、1か月違うだけでスコアが全然違ってきますし、学校側も「絶対値」だけでなく「伸び率」も見てくれているかなと思うところありますので、是非学校に聞いてみることをお勧めします。
また、エクセターは2022年9月入学の出願に関してはコロナ禍を受け「SSATスコアレポートは任意」としています。が、「SSATを受験することが望ましい」とも言っています。そもそもインターナショナル生は学校側にとっては受験生の実力が計りにくい、という事情もありますので、受験する側としては学校にはなるべく多くの判断材料を提供してあげる方が良いかなと思います。ということで、私はたとえ任意だったとしてもSSATスコアレポート提出をお勧めします。
TOEFL
インターナショナル生に対しては、略すべての学校がTOEFLのスコアレポート提出を義務付けています。で、皆さんが一番気になる「足切りスコア」ですが、これは不明です。
テンスクールズとかは「90点」とか「100点」が目線という説もありますが、そんなの普通のドメスティックな日本人中学生が取れるスコアじゃないですよね。。
我が家の場合、上の双子は中2の夏休みまで4年間アメリカの現地校に通っていたこともあり英語のブランクは略なかったのでTOEFLスコアは何とか90点前後は出ましたが、下の子は小3で日本に帰国した後は日本の教育システムに戻ったこともあり、正直100点はおろか、90点にも遠くおよびませんでした。が、結果的に、受験はなんとか突破することが出来ています。
この事実からしても、学校側は「総合的な判断」で合否を決めているのだと思います。ので、目線としては90点、100点を置きつつ、もしそこまで点数が到達しなかったとしても、他で挽回するんだ!という前向きな姿勢で臨みましょう。
尚、ESL(English as a Second Language、英語を母語としない留学生向けの英語授業)を提供している学校であれば、TOEFLスコアが多少足りなくてもOK、ということもあるようですが、ESLクラス履修には100万円超の追加費用が掛かるケースが多いのでご留意ください。
エッセー(小論文)
これに関しては具体例で説明した方がイメージつかみやすいと思いますので、各学校の今年度(2022年9月入学)のエッセー課題を例に説明しましょう。
エクセターの課題
エクセターだと課題は2つのみ。文字数制限はいずれも200~500ワード(単語)です。
課題1.以下5つから一つ選んで回答せよ。
- もし誰か(今生きている人でも、すでに亡くなっている人でもどちらでも可)と一日過ごすことができるとすれば、誰を選びますか。それはなぜですか?あなたはその人とどのように時間を過ごしますか?
- コンフォートゾーンから一歩踏み出すのは、チャレンジングではありますが価値のある行動です。あなたがそのようなリスクを取ったときのこと、そしてその行動があなたにどのようなインパクトを与えたかについて書きなさい。
- 人間は、小さなものから人生を左右するものまで含め日々何千もの「意思決定」を行っている。あなたにとって今までで最高の意思決定とは何で、それはあなたにどのようなインパクトを与えましたか?
- 言葉は重要であり、パワフルであり、時に世の中を変革すらします。あなたに影響を与えたフレーズや格言等について書きなさい。
- もし高校のクラスを作る機会を与えられたとしたら、あなたはそのクラスにどのようなタイトルを付けますか?そのクラスはどのようなトピックスをカバーし、授業を通じてどのようなスキル開発を目指しますか?
課題2.以下5つから一つ選んで回答せよ。
- もし誰か(今生きている人でも、すでに亡くなっている人でもどちらでも可)と一日過ごすことができるとすれば、誰を選びますか。それはなぜですか?あなたはその人とどのように時間を過ごしますか?
- コンフォートゾーンから一歩踏み出すのは、チャレンジングではありますが価値のある行動です。あなたがそのようなリスクを取ったときのこと、そしてその行動があなたにどのようなインパクトを与えたかについて書きなさい。
- 人間は、小さなものから人生を左右するものまで含め日々何千もの「意思決定」を行っている。あなたにとって今までで最高の意思決定とは何で、それはあなたにどのようなインパクトを与えましたか?
- 言葉は重要であり、パワフルであり、時に世の中を変革すらします。あなたに影響を与えたフレーズや格言等について書きなさい。
- もし高校のクラスを作る機会を与えられたとしたら、あなたはそのクラスにどのようなタイトルを付けますか?そのクラスはどのようなトピックスをカバーし、授業を通じてどのようなスキル開発を目指しますか?
良い設問ですね。流石エクセター。中2の学生にはかなり難易度高い気はしますが。。
因みに、各学校のエッセー課題については、Gateway to Prep School等の出願ポータルサイトで学校を登録さえすれば出願費用を払わなくても見ることができます。
チョートの課題
ということで、ついでにGateway to Prep Schoolからチョートの今年度のエッセー課題についても調べてみました。
課題1.以下4つのショートアンサークエスチョンに対し、4~6センテンスで答えよ(最大815文字)。
- あなたが好きな学習経験、もしくは学校生活の中で最も好きなところについて説明しなさい。
- あなたの熱意と趣味を基に、あなたは「最高の一日」をどのように過ごしますか?あなたはその一日を誰と過ごしますか?
- 一体チョートの何があなたをエキサイトさせますか?
- 「志願者プロファイル」を記入した後に、新たな、もしくは追加的な関心事や達成したこと(学業や課外活動等)があれば教えてください。
課題2.以下2つの課題から一つを選び、いくつかの段落で答えよ(最大3500文字)。
- 逆境やプレッシャーに直面する中、あなたが己の信じるもののために立ち上がった時のことを教えて下さい。あなたは何のために立ち上がり、その経験から何を学びましたか?
- あなたの人生や学業的な成功、学業的な目的に対して影響を与えたことや経験について教えてください。その影響を与えたことや経験は、あなたの人間として、そして生徒としての成長にどのような貢献をしましたか?
こちらも素晴らしい設問ですね。でも、どう答えたらいいのやら。。。ぶっちゃけ、難しいですよね。たとえ日本語であったとしても。。汗
私は、エッセーこそ日本人によるボーディングスクール受験の最大の難関だと感じており、だからこそエッセー対策は最も力を入れなければならないと思います。
エッセー攻略の最大のポイントは「受験知識がある日英バイリンガルに添削してもらう」でしょう。
過去このブログでも紹介させて頂いたコンサルタントに相談するのがとっかかりとしては良いでしょう。が、2021年9月からアメリカの大学3年生になる我が家の双子息子達もボーディングスクール受験経験者のバイリンガルとして添削指導でお役に立てるかもしれません。もしご興味ありましたら是非お問い合わせからお気軽にご相談ください!
“Words”(単語数)と”Characters”(文字数)
エッセーの文字数指定には、”Words”と”Charactors”の2種類があります。その違い、日本人にはピンときにくいと思いますので、簡単に解説します。
- Words(単語数):Word=「単語」です。以下の例だとwordsは“4”になります。
<例>This is a pen. - Characters(文字数):表音文字・表意文字・数字・記号を含む全ての文字です。上記の例だと、charactersはピリオドを含むので“11”になります。
成績証明書
成績証明書は、今在籍している学校に作成をお願いするものです。ので、生徒や親がやることは基本無いです。
が、ドメスティックな公立中学とかだと、ボーディングスクール受験対応の経験は殆どないのがまだ普通でしょうから、学校側から「日本語であれば対応しますが英語ではちょっと。。」という風に言われることも少なくないかなと思います。
そのような場合は、先ずは受験するボーディングスクールに相談してみましょう。最終的に今通っている学校が責任をもってSubmit(提出)する限り、第三者(親)による英訳でもいいよ、と言ってくれる学校も無くは無いですので。
困ったら相談、の基本動作で上手いこと対応しましょう。
レコメンデーションレター
レコメンデーションレターも、成績証明書同様今在籍している学校に作成をお願いするものですので、生徒や親がやることは基本無いです。
成績証明書に関しては、作成作業自体は「過去の通知表の英訳」なので、(英訳以外に)追加的な負荷は略ない一方、レコメンデーションレターに関しては、校長先生、数学の先生、英語の先生、部活の顧問の先生にエクストラワークをお願いすることになります。
ので、レコメンデーションレター作成を学校に依頼する際には、先生方には個別にボーディングスクール受験を目指していること等、しっかり説明した方が後々のことを考えると良いかなと思います。
繰り返しになりますが、日本の学校の先生方にとっては完全なエクストラワークですので、「ご協力を頂く」ことに関してはキチンとお願いをする必要があると思います。
以上、出願に必要な手続きに関して2回に亘って解説してみました。2022年9月入学に向けた出願手続きも2021年7月1日から始まっていますね!興味ある人は解説した流れに沿って試しにウェブサイト覗いてみてください!
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