留学

    ボーディングスクール留学の奨学金|3人送り出した親が知っておけばよかったこと

    「インターナショナル生は学費を全額払って当たり前」

    長男・次男のボーディングスクール受験の時、私はそう思い込んでいました。だからファイナンシャル・エイドを申請しようとも思わなかった。

    今振り返ると、これは大きな思い込みでした。

    3人目の三男の時、合格発表の後から色々と動いてみて分かったことがあります。詳細は書けませんが、「本当に困っているなら、諦めずに学校側に相談してみる価値はある」というのは実体験として伝えられます。

    この記事では、奨学金について調べ・経験してきたことを親目線で整理します。

    この記事で分かること

    • 奨学金の全体像(日本国内/学校FA/メリットベース)
    • JASSO・地方自治体奨学金の金額と現実
    • 村田奨学金など日本人が狙える全額補助プログラム
    • 日本の高校の国際交流プログラムという選択肢
    • 3人を送り出した親の本音と反省

    奨学金の全体像:3種類を把握する

    ボーディングスクール留学で使える奨学金は大きく3つに分かれます。それぞれ「誰が出すか」「日本人が使えるか」が違うので、まずは全体像を押さえておきましょう。

    種類概要日本人が使えるか
    日本国内の奨学金(JASSO等)地方自治体・財団が拠出限定的(居住地・年齢制限あり)
    学校のファイナンシャル・エイド各校のEndowmentを原資原則アメリカ人向け、相談は可
    学校のメリットベース奨学金学力・才能で選考村田奨学金など一部あり

    日本国内の奨学金:正直「少ない」

    JASSO(日本学生支援機構)の奨学金検索サイトで留学向けを調べてみると、中学生からの留学は年齢制限でほぼアウト。高校生になれば対象になりますが、地方自治体が拠出するものが多く、居住地制限がかかります。

    金額感としてはこんな感じです。

    別府市5万円
    静岡県上限30万円
    広島県年間36万円(最長2年)
    横浜市上限40万円
    埼玉県50万円
    福井県1年間留学生:120万円
    2年間留学生:250万円〜300万円

    アメリカのボーディングスクールの学費は年間650〜700万円。正直、焼け石に水感は否めません。

    ただ、居住地が該当する方は申請しないのはもったいないです。金額の多寡に関わらず、支援いただけるのはありがたい話です。

    JASSOと合わせて、文部科学省の「トビタテ!留学JAPAN」の奨学金検索サイトもチェックしておくと、異なる選択肢が見つかる場合があります。

    日本国内の奨学金は数も金額も限定的。該当者は申請しないと損だが、これだけで賄うのは現実的ではない。

    学校のファイナンシャル・エイド:インターナショナル生でも「相談する価値はある」

    長男・次男の時の失敗

    正直に言います。長男・次男の受験時、私はファイナンシャル・エイドを申請しようとも思いませんでした。「インターナショナル生は学費を全額払うもの」という思い込みがあったからです。

    実際、多くのボーディングスクールのファイナンシャル・エイドはアメリカ人家庭向けに設計されており、インターナショナル生への支給は限定的です。でも「申請してはいけない」わけではありません。

    三男の時に学んだこと

    三男の合格発表後、学校側に相談してみました。詳細は書けませんが、「本当に困っているなら、諦めずに相談してみる価値はある」というのが実体験としての結論です。

    勇気を出して相談することで道が開ける可能性があります。最悪、断られるだけです。

    ニードベース vs メリットベース

    • ニードベース(Need-based):家庭の経済状況に基づく支援。アメリカ人家庭向けが中心だが、インターナショナル生も申請可能な学校あり
    • メリットベース(Merit-based):学力・スポーツ・芸術等の才能に基づく選考。日本人が狙えるプログラムは非常に限られる

    具体的な申請手順はボーディングスクールのファイナンシャル・エイド申請方法|日本人保護者向け完全ガイドもあわせてご参照ください。

    村田奨学金:日本人が狙える数少ないメリットベース奨学金

    概要

    村田奨学金(正式名称:The Murata US-Japan Scholars Program)は、テンスクールズの一角であるChoate Rosemary Hall(コネチカット州)が日本人高校生向けに提供する全額補助型のメリットベース奨学金です。

    • 提供校:Choate Rosemary Hall
    • 採用人数:年間2〜5名程度(うち開成・成蹊から各1名)
    • 支給内容:4年間の学費・寮費を全額補助
    • 申請方法:通常の入学願書と同時申請(追加書類不要)
    • 選考基準:TOEFLスコア100点目安・学力・人物面

    我が家が対象にならなかった理由

    息子3人はChoateに出願しなかったため、村田奨学金の対象にはなりませんでした。

    このプログラムの存在を知ったのが遅かったという反省もあります。出願校を検討する段階で知っていれば、選択肢に入れていたかもしれません。

    なぜChoateを受けるべきか

    申請手続きが通常の入学願書と一体化している点が最大のメリットです。奨学金のために別途書類を用意する手間がない。優秀でやる気のある生徒は積極的に検討する価値があります。

    関連して、米国大学側の全額奨学金(モアヘッド・ケイン奨学金等)については米国大学の全額奨学金は日本人でも取れる?申請条件・種類・採用実績まとめもご参照ください。

    • ニードベースのFAは「インターナショナル生には無理」と決めつけず、本当に必要なら相談してみる。
    • メリットベースの代表格は村田奨学金。Choate志望なら出願書類だけで自動申請されるので、優秀でやる気ある生徒さんは必ず検討すべき。

    日本の高校の国際交流プログラム:実は最強の選択肢かも

    ボーディングスクールと提携関係にある日本の高校に入学し、そのプログラムを利用して学費全額補助でボーディングスクールに留学する方法があります。

    難点は、開成・成蹊自体が難関校であることと、「毎年1名」という枠の狭さ。ただ、将来的な海外進学を考えているなら、こうした提携プログラムを持つ高校を受験校に入れるのは十分アリな選択です。

    成蹊のように毎年必ず1名を名門ボーディングスクールに送り込むプログラムを持つ日本の高校を、受験校の選択肢に加えてみるのも一つの戦略。

    親として伝えたいこと

    3人を送り出して感じるのは、「最初から諦めない」ことの大切さです。

    • 日本国内の奨学金は金額が少なくても、該当するなら申請すべき
    • ファイナンシャル・エイドは「インターナショナル生には無理」と思い込まず、困っているなら相談してみる
    • 村田奨学金のようなプログラムは出願校選定の段階で把握しておく
    • 日本の高校の国際交流プログラムという選択肢も早い段階で検討する

    お金の問題で留学を諦めてほしくない、というのが親として一番伝えたいことです。

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    よくある質問

    日本人がアメリカ留学で使える奨学金にはどんなものがありますか?

    大きく「日本国内の奨学金(JASSO等)」「学校のファイナンシャル・エイド」「メリットベース奨学金(村田奨学金等)」の3種類があります。日本人が実際に活用できるものは限られますが、諦めずに探すことが重要です。

    全額奨学金(Full Ride)は日本人でも本当に取れますか?

    村田奨学金(Choate Rosemary Hall)のような全額補助プログラムは存在します。ただし競争率は高く、TOEFLスコア100点程度が目安です。米国大学側ではUNCのモアヘッド・ケイン奨学金等もあります。詳細は米国大学の全額奨学金は日本人でも取れる?もご参照ください。

    「奨学金」と「ファイナンシャル・エイド」の違いは何ですか?

    日本語では混同されがちですが、ファイナンシャル・エイドは家庭の経済状況に基づく支援(ニードベース)、奨学金は学力・才能に基づく支援(メリットベース)が一般的です。

    ボーディングスクールの奨学金・ファイナンシャル・エイドの申請タイミングは?

    学校によって異なりますが、入学願書と同時申請が基本です。ファイナンシャル・エイドはSSS(School and Student Services)で別途PFS(Parent Financial Statement)の提出が必要な場合があります。合格発表後でも相談できる場合がありますので、困っている場合は諦めずに学校に連絡してみてください。