留学

    海外進学を志す前に必要なマインドセットとは?

    海外進学を目指す皆さんはほぼ全員、自分が行きたい「ドリームスクール」を胸に秘めているかと思います。ハーバード、スタンフォード、UCバークレー等々。夢を持ち、それを実現させるために努力すること程素晴らしいことはありませんね!

    、、、とは言いながら、現実的な話をしますと、そのような名門校は年を追うごとに益々「狭き門」となっています。例えば、2024年のハーバードの合格率は3.6%まで低下しています。因みに東大の合格率は36%でしたので、見事に桁が一つ違っています。。

    SNSやネットでは名門大学に合格した学生さんやカウンセラーの方々のキラキラ投稿で溢れていますが、ぶっちゃけこれは「サバイバーバイアス」です。実際はそう簡単ではありません(私の認識が間違っていたらすみません。。)。

    ということで、今回はそのような現実を踏まえた上で、「ドリームスクール」は掲げつつも、現実的な志望校選びをする前段階で必要なマインドセットについてお話できればと思います。

    過度にブランドにこだわらない「マインドセット」を

    そもそも日本の大学受験は「テスト」、しかも一発勝負のテストの比重が非常に高いですよね。一方、アメリカの大学受験ではテストはもちろんありますが、何度も受験可能なタイプの共通テスト(SATやACT)であり、日本のような一発勝負のテストは私が知る限りはありません。そして、テストだけではなく、学校の成績、エッセイ、課外活動を加えた「総合判断」で決まります。

    で、この「総合判断」が曲者で、テストの点が良くても落ちるのは当たり前、逆に悪くても受かる人もいる、もう一体何を基準に決めてんの?結局運ですか??という世界です。

    ということもあってか、三男のボーディングスクールでは、本格的な受験準備が始まる3年生(米国の高校は4年制)に進級する前のサマーリーディングの課題図書として”Where You Go Is Not Who You’ll Be”という本が指定されます。そして、子供だけでなく親も読むように奨励されます。

    この本は以前にも本ブログで紹介させて頂きましたが、改めてお勧めです。アメリカでも(日本やアジア諸国程では無いにせよ)加熱する受験戦争が問題になりつつある中、そこから更に一歩進んで「だからこそ、過度なブランド志向は捨てて、自分にフィットする大学探しに力を入れるべき」ということが繰り返し述べられています。そして、これは個人的な感想ではありますが、アメリカの教育界、実業界でもこの思想・考え方は浸透しつつあるように思います。実際、三男の高校ではこの本を受験準備の参考書として親も含めた関係者全員に読ませるくらいですし、別の学校に通いこの本を読んだことのない長男次男もこの考え方には深く賛同しています。

    「高額の学費を払って海外大学に行く(行かせる)以上、トップオブトップしか目指さない」という価値観もアリだと思いますし、家庭の事情も千差万別だと思うのでそれを否定はしません。更に言うと「アイビーリーグの大学以外は名前も聞いたことないし、知らないし、なんかイヤ」という方もいるかもしれません。それも理解します(以前は私にも若干その気がありました)。が、我が家の経験からしても、高い目標は掲げつつも(アイビーリーグ等のドリームスクールも志望校リストにはいれつつも)、そこにこだわり過ぎず、自分を受け入れてくれる大学で自分の能力・可能性を広げることに最大の価値を見出す、というマインドセットこそが受験準備においては何よりも大切なことではないでしょうか。

    三男の通ったボーディングスクールは、長男次男が通ったボーディングスクールよりもこの価値観をより強く押し出していた気がします。三男は「この高校の良さは4年間通うことでより深く理解できた」と言っています。これが所謂「全人教育」というやつなのかな?と思ったりしますが、これには関してはまた機会を設けて深堀りしたいと思っています。

    そんな感じで、三男は学校の導きもありまず初めに「アイビーリーグ以外にも良い学校はいくらでもある」というマインドセットをしっかり整えた上で志望校リストを固めていった訳ですが、次回はその辺の具体的なプロセスをエピソードも交えご紹介できればと思います。

    COMMENT

    メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です