大学進学

    Test-BlindとTest-Optionalの違いとは?スコアは出すべき?3人の息子を持つ親の結論

    2023年2月11日 / 2026年5月更新

    三男がSATのスコアを一枚も出さずに、TuftsとUNCの両方に合格した。

    正直に言うと、出願前は親として相当不安でした。「スコアなしで本当に大丈夫なのか」と何度カウンセラーに聞いたか分からない(笑)。

    でもその不安は、Test-OptionalとTest-Blindという制度を「なんとなく知っている」状態から来るものでした。仕組みを理解し、息子の状況を正確に把握した上で戦略的に判断した結果、スコアなしでのReach校合格という結果につながりました。

    3人の息子をアメリカの大学に送り出した親として、制度の解説だけでなく、我が家が実際にどう判断したかをお伝えします。「スコアを出すべきか出さないべきか」で迷っている方の参考になれば。

    日本だと「点数>内申」というイメージが強いですよね。でもアメリカはそうでもない。特にTest-Optionalならなおさらです。だって、この制度自体が「テストの点数をそこまで重視しない」という大学側の意思表示ですから。日本でも似たような「AO入試」がありますが、それが全部の入試枠というのは聞いたことがない。アメリカって流石だなと思う部分でもあります(笑)。GPA・課外活動・推薦状・エッセー——これらをトータルで見る。点数一発勝負ではない選考が、アメリカの大学入試の本質です。


    ※ 本記事の大学方針は三男が出願した当時(2023年度)の情報です。各大学のポリシーは毎年変わります。出願前に必ず公式サイトでご確認ください。

    2025-26年度の最新動向(重要)

    まず現状を整理します。コロナ禍に広まったTest-Optional/Test-Blind措置ですが、2025-26年度は大きな変化がありました。

    Test-Required(提出必須)に戻した主要大学

    • Harvard、Yale、Brown、Dartmouth、Cornell(多くの学部)
    • Stanford、Caltech、MIT(2022年に先行復活)

    Test-Blind(提出しても考慮しない)を継続中

    • カリフォルニア大学(UC)全9キャンパス(UCバークレー、UCLA、UCサンディエゴ等)
    • カリフォルニア州立大学(CSU)全23キャンパス

    Test-Optional(任意提出)を継続中

    • Princeton、Columbia、Penn、University of Chicago、Northwestern 等

    3つの方針を図で比較する

    Test-Required / Test-Optional / Test-Blind の違い Test-Required 提出必須 スコアは重要な選考材料 Harvard・Yale・MIT Stanford・Dartmouth等 Test-Optional 提出は任意 出せば参考にされる Princeton・Columbia Tufts・UNC等(当時) Test-Blind 提出しても無視 選考に一切影響しない UC全9キャンパス CSU全23キャンパス

    3つの方針の早見表

    方針スコア提出選考での扱い主な大学
    Test-Required必須重要な選考材料Harvard、Yale、MIT、Stanford等
    Test-Optional任意提出すれば参考にされるPrinceton、Columbia、Penn等
    Test-Blind提出しても無視一切影響しないUC全校、CSU全校

    ※ 各大学の方針は年度により変わります。出願時は必ず公式サイトで確認してください。


    Test-OptionalとTest-Blindの違い

    Test-Optional

    出願時にスコア提出は必須ではないが、提出した場合は参考資料として考慮される方針。「出さなくてもいいけど、出せば見る」というもの。

    Test-Blind

    スコアを提出しても選考では一切使わない方針。コモンアプリにスコアを入力しても、Test-Blind大学にはレポートされない仕組みになっています。選考はGPA・推薦状・課外活動・エッセー等のみで行われます。

    なぜ大学はこの制度を続けるのか

    主に3つの理由があります。

    1. 多様性の向上:経済的に恵まれない学生や、テストが苦手な学生にも機会を与えるため
    2. 出願数の増加:ハードルを下げることで受験者が増え、合格率が下がり、大学のブランド力が上がる効果もある
    3. 研究目的:スコアなしの選考がどんな結果をもたらすか、大学自体が研究対象として継続しているケースもある(Cornellが典型)

    正直に言うと、大学側にとって「出願者数を増やして合格率を下げる」という経営的なメリットも否定できません。受験生側としてはその点も頭に入れておく必要があります。


    【実体験】3人の息子それぞれのTest-Optional判断

    長男の場合:George Washington大学でスコアなし出願

    長男が出願した大学の中で、Test-OptionalだったのはGeorge Washington大学だけでした。他はすべてTest-Required。

    長男のSATスコアは「出せるレベルではない」という判断でした。Test-Optionalという選択肢があったから出願できた大学です。スコアなしで出願し、合格しました。

    親としては正直、不安でした。「スコアがないと不利では?」と何度も確認しました。でも長男の判断は明確でした。「出せるスコアじゃないなら出さない方がいい」。その判断は結果的に正しかったと思います。

    二男の場合:「悪いスコアは出さない」というシンプルな基準

    二男に聞いたところ、答えはシンプルでした。

    「スコアが悪ければ出さないでしょ。ただ、何点から”良い”のかの判断が難しい」

    この感覚、受験生の多くが持っているものだと思います。Test-Optionalを「出さなくていい制度」と捉えるか、「良いスコアがあれば出した方がいい制度」と捉えるかで、戦略がまったく変わります。

    二男の感覚は後者です。私も同じ意見です。

    三男の場合:Reach校2校にスコアなしで合格

    三男のSATスコアは、志望校の平均を下回っていました。

    「出した方がいいか、出さない方がいいか」という問いに対する答えは、正直なところカウンセラーの指導を待つまでもなく、自分たちの中でほぼ固まっていました。平均以下のスコアをあえて提出することで、むしろ評価を下げるリスクがある。それならスコアなしで、他の強みで勝負する方が理にかなっている。

    でも親としては「スコアがない=足切り」のような扱いをされるのではないかという恐怖があった(笑)。カウンセラーに何度確認したかわかりません。

    そんな親の不安をよそに、三男本人はこう言い切っていました。

    「俺の良さはテストの点数なんかでは測れない」

    ……息子よ、その自信はどこから来るんだ(笑)。

    でもカウンセラーも同じ意見でした。「三男の場合、スコア以外の要素が十分に強い。出さない方がいい」と。GPA・課外活動のリーダーシップ・エッセーの質——スコアなしでも十分に戦える素材が揃っていると判断してくれていました。

    結果はTufts・UNC両校から合格。しかもUNCはWaitlistからの合格でした。

    なぜWaitlistからスコアなしで合格できたのか。三男本人の分析がこうです。「Woodberry ForestからMorehead-Cainの推薦状をもらっていたから、それが効いたんだと思う」と。

    Morehead-Cainとは、UNCが誇る全額奨学金プログラムです。学業だけでなく、リーダーシップ・人格・課外活動まで総合的に評価されて推薦される。その推薦状をWoodberry Forestからもらえたこと自体が、まさに「点数以外の部分の強さの証明」でした。

    ちなみに奨学金選考自体は落選しています(笑)。でもその推薦状がUNCの合格に貢献したのは間違いないと本人は言っています。

    テストスコアがなくても、「この学生は推薦に値する」と学校に判断されるだけの何かがあれば、大学はちゃんと見てくれる。Test-Optionalはそういう制度です。

    三男からもう一つ、鋭い指摘を教えてもらいました。

    「学校のSAT/ACT平均スコアが年々上がっているのは、みんな良い点数しか出さないから。昔は学校平均を見て自分のスコアがいいか悪いか判断できたけど、今はその基準自体が上がってる。Test-Optionalのところは本当にオプショナルで、出す出さないは全く関係ない」

    Test-Optional制度が広まったことで、各大学が公表する「平均スコア」は高得点者しか含まない数字になっています。自分のスコアと平均を比較する際は、この点を頭に入れておく必要があります。

    3人の経験から言えること

    • Test-Optionalは「スコアが弱くても、他の強みで勝負できる人に出願のチャンスを与える制度」
    • 「出さなくていい」ではなく「スコア以外で勝負できる要素があれば出さなくてもいい」という理解が正確
    • 公表されている平均スコアはインフレしており、単純比較は危険

    スコアを出すべきか?判断フロー

    スコアを提出すべきか判断フロー 志望校の方針を確認する Test-Blind校が志望校? (UC・CSU等) はい 提出 不要 いいえ スコアが志望校平均を超えている? (平均はインフレに注意) はい 提出 する いいえ スコア以外の強みがある? (GPA・課外活動・エッセー等) はい 出さずに 挑戦も可 いいえ まずスコアアップを目指す 出願前に再受験を検討 ※ 三男はスコアなしでTufts・UNCに合格(GPA・リーダーシップ・エッセーが強みだったため) ※ 最終判断はカレッジカウンセラーと相談してください ※ 大学のポリシーは毎年変わります。出願前に必ず公式サイトでご確認ください。

    結局、スコアは出すべきか?

    我が家の経験も踏まえて、整理します。

    Test-Blind校が志望校の場合

    スコアは不要です。入学後のコース選択に影響する学校もありますが、選考プロセスには関係ありません。

    Test-Optional校が志望校の場合

    基本的には出した方がいいです。 特に難関校ほどその傾向が強い。

    難関校の選考では、高いGPAとテストスコアは「最低条件」であって、そこから先が本当の勝負です。課外活動・研究・推薦状・エッセー等で差をつけなければならない。スコアなしでその戦いに挑むのは、ハンディを背負って戦うようなものです。

    ただし、三男のように「スコアなしで勝負する」という選択が完全に間違いかというと、そうとも言い切れません。三男はTufts・UNCの両Reach校にスコアなしで合格しています。長男もGeorge Washington大学にスコアなしで合格。ただしこれらは「Test-Optionalだから有利だった」のではなく、「スコア以外の部分で勝負できた」からだと思っています。

    私が伝えたいこと

    カウンセラーの多くが「スコアを出すべき」と推奨しています。私も同意見です。ただ、最終的には志望校の傾向・自分の強み・スコアの水準を総合的に判断する必要があります。

    「Test-Optionalだからスコアなしでもいける」という楽観は危険です。一方で、「スコアが低いから全部諦める」も違う。制度をどう活用するか、戦略的に考えることが大切です。


    よくある質問

    Q. Test-BlindとTest-Optionalの違いは何ですか?
    Test-Blindはスコアを提出しても選考で一切使われません。Test-Optionalは提出すれば参考にされます。出さないことで不利になる可能性があるのはTest-Optionalの方です。

    Q. 日本人留学生はSAT/ACTを受けるべきですか?
    Test-Blind校(UC等)のみが志望校でなければ、受けた方がいいです。Test-Optional校に出願する可能性があるなら、スコアがあった方が選択肢が広がります。

    Q. なぜ多くの大学がTest-Requiredに戻しているのですか?
    コロナ禍の特別措置が一段落し、スコアが選考の有効な指標になるという判断に戻ったためです。多様性確保のためにTest-Optionalを継続する大学も多く、二極化が進んでいます。

    Q. Test-Blindの大学にスコアを書類に含めてもいいですか?
    コモンアプリに入力しても、Test-Blind校にはレポートされない仕組みです。選考には影響しません。

    Q. スコアなしでTest-Optional校に合格した例はありますか?
    我が家では三男がTufts・UNCにスコアなしで合格しています。ただし三男は学校成績・リーダーシップ・エッセーが強く、スコア以外で勝負できる要素が揃っていました。スコアなしで挑む場合は、それ以外の要素を徹底的に強化することが前提です。


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    まとめ

    Test-Optional・Test-Blindという制度は、使い方次第で戦略が変わります。「出さなくていい」と「出さない方がいい」は全然違う。

    三男はTufts・UNCにスコアなしで合格しました。「俺の良さはテストの点数なんかでは測れない」と言い切った息子の自信は、スコア以外の部分を徹底的に磨いてきた裏付けがあってこそでした。

    自分の強みを正確に把握した上で、Test-Optionalという制度を戦略的に活用してください。


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